garden, architecture, art

八芳園

八芳園は、東京都港区白金台のなだらかな地形と小川の跡を利用して作られた、風情漂う日本庭園です。庭園内には樹齢数百年の樹木がそびえ立ち、渡り鳥の姿も見られる、大自然が広がっています。

歴代の所有者

江戸時代の初め、徳川家康の側臣であった大久保彦左衛門が八芳園を所有していました。

大久保彦左衛門は将軍であった徳川家康への忠義が厚く、それでいて弱い者や貧しい者の味方として幕府や将軍に意見をしていた、いわばヒーローのような存在でした。大久保彦左衛門の逸話は、多くの書物で語られているほどです。

その後明治の終わりには、実業家である渋沢喜作が所有し、大正になると日立製作所などの基礎を築いた久原房之助が所有します。久原房之助が八芳園を購入した理由は、庭園にある一本の松の木がきっかけでした。この松の木は、樹齢400年を越える荘厳な老松であり、久原房之助が写真を取るときは背に松の木を映し、こよなく愛したといわれています。

久原房之助はこの松の木を気に入ったことをきっかけに、自然の地形を活かした大庭園を作ろうと考えました。庭造りへのこだわりは、自然との調和を最も重要視していたことから伺えます。木々の剪定は必要最低限にとどめ、あくまでものびのびと育つことを優先し、愛情を育むことを大切にしてきました。

八芳園の歴史ある自然の姿

八芳園は食事と庭園散歩を楽しめ、食と自然が織り成す日本文化の融合を味わえるスポットとして注目を浴びています。2018年には、世界最大の旅行プラットフォームであるトリップアドバイザーの「旅好きが選ぶ!無料観光スポット2018」にて、3位に選ばれました。

まず注目してほしいところは、歴史情緒あふれる回遊式庭園です。回遊式庭園とは日本庭園の形式のひとつであり、決められた順路にしたがって観賞します。

八芳園の回遊式庭園は池を中心につくられており、造園の基本要素である樹木や石、水、土を自然のあるがままの姿で配置しています。庭園内には樹齢500年を越える盆栽もあり、自然の美しさと風情を体感できるはずです。

また四季折々の風景も八芳園の醍醐味。春は新緑の生命力と桜色とのコントラストが美しい季節です。夏には池を優雅に泳ぐ鯉と水辺の音から涼を感じ、秋には池の水面に映る燃えるような紅葉に目を奪われます。情熱的な季節の後、冬には、しんしんと降り積もる雪と静けさによって、心が澄み渡るような気持ちになるでしょう。

八芳園には日本庭園だけではなく、日本の豊かな大地によって育てられた新鮮食材を味わえるレストランがあります。自然を眺めながらの食事を味わってみてはいかがでしょうか。

Auther:Mamiko Kusano

CREAZIONE Co.Ltd. Director
From Tokyo
2006 Established CREAZIONE Co. Ltd. I mainly work on branding, digital branding, space design, and furniture design.

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